心臓超音波検査 (心臓エコー図検査、経胸壁心臓エコー図検査)

 心臓超音波検査(心臓エコー図検査、経胸壁心臓エコー図検査、TTE、心臓US)は高周波の超音波を心臓に向けて送信し、返ってくる反射波を画像化して検査します。リアルタイム性に優れるという特性があります。瞬時に画像表示ができ、動きに強いため、常に動き続けている心臓を観察するのに適している検査といえます。
 レントゲンやCT検査のように放射線は使用していないので被曝はありません。
 具体的に分かるものは「解剖学的異常(壁厚、構造異常)」、「心機能(全身に血液を送るポンプ機能としての収縮能や、収縮する前に心臓が広がって血液をためる拡張能等)」、「血流の状態(弁の狭窄、逆流)」です。これらを組み合わせて、高血圧疾患、虚血性心疾患、心筋症、弁膜症、心膜炎、先天性心疾患等を検査対象としています。
 小児科のドキドキ外来や小児心臓外科外来では主に先天性心疾患の検査を行っています。

検査機器・設備

 2015年10月に新たな機械を導入しました。新生児から大人まで体の大きさに合わせて撮影できる心臓超音波装置が一台稼動しています。また経食道心臓超音波検査(経食道エコー)も行えます。(詳細は下記に記載)

  • 心臓超音波装置


  • 経食道心臓超音波

  • 検査用プロ-ブ

検査を受ける方へ

検査方法・当日の流れ

1.受付

 中央放射線部(緑色の窓口)へお越しいただき、診察券と受付表をお出しください。

2.更衣

 上半身裸の上から前開きの検査着を着用し前胸部をさらし直接ゼリーをつけて検査します。

 ※女性患者様を男性技師が担当することがあります。

3.食事

 食事制限、水分制限はありません。

4.経食道心臓超音波検査(経食道エコー)

 経食道エコーとは胃カメラのように口から食道に直径1cmの超音波内視鏡(経食道心臓超音波検査用プローブ)を入れ、心臓を食道から観察する検査です。

 食道は心臓のすぐ後ろにあるため、心臓や大血管の鮮明な画像が得られます。

 経胸壁心臓エコー検査で描出困難な場合に有用な検査です。

注意事項・所要時間

 基本的にベットに左下横向きで寝て検査します(体のやや左側にある心臓を体表に近づけることで心臓を観察しやすくします)。

 この体勢が辛い方は担当者にお声がけください。

所要時間

 検査時間は15分程度です。

検査結果

 画像(1)(2)は心臓超音波検査において代表的な疾患である、心筋梗塞の画像です。血流が途絶えて心筋に栄養がいかなくなり、ダメージを受けた心筋が薄くなってしまっていることが分かります。


  • (1)心筋梗塞の画像(拡張期)


  • (2)心筋梗塞の画像(収縮期)