研究センター
研究センターについて
副理事長 兼 副院長 兼 中央検査部長 兼 研究センター長 兼 臨床研修センター副センター長 兼 感染症内科部長 兼 地域連携部長白木 克哉
当院では、臨床における医療・看護・医療技術等に関する研究推進を目的として、研究センターを設置しています。
研究部門では、国立大学法人 三重大学の連携大学院生が在籍し、研究を実施しています。
研究支援部門では、倫理審査委員会事務局として院内で実施する臨床研究の倫理性・科学性の保証に努めるとともに、信頼性の高い研究を行うための支援も行っています。
治験・製造販売後調査等管理部門では、治験および受託調査の支援と管理を行っています。
研究部門
勤務しながら学位(医学博士)の取得が可能です。
連携大学院について
当院は、三重県北勢地域における総合病院であり、さまざまな疾病の拠点病院の指定を受けています。特に、がん、消化器疾患、感染症疾患を中心に幅広い、豊富な臨床症例があり、研究部門では、環境が整備され、その臨床的特徴を生かして、消化器疾患、感染症疾患分野における最先端の研究を展開しています。
このような活発な研究活動をもとに国立大学法人 三重大学と連携大学院の協定を締結し、2011年4月より三重大学医学系研究科 臨床医学講座 病態解析内科学分野を開設しております。これまでに、1名が医学博士号を取得されました。現在は3名の連携大学院生が在籍し、臨床に直結する研究(トランスレーショナルリサーチ)を基本に最先端かつオリジナルの臨床研究を積極的に進めています。
代表研究者
副院長
中央検査部長
三重大学連携大学院 教授
白木 克哉
TEL 059-345-2321(研究室2633)
e-mail: katsuya-shiraki@mie-gmc.jp
研究室
臨床情報解析室
中央検査部内研究室
研究内容
内科学分野の中でも特に、感染症、消化器疾患、がん疾患、生活習慣病や画像診断などの分野について多角的かつ横断的に研究に取り組んでいます。日常遭遇する様々な疾患は、生活習慣や感染などに起因することが多いとされていますが、その関連性については、多くの因子が関与するため一元的に検討することは困難です。
また、感染などに対する宿主免疫が疾患におよぼす影響なども十分に解明されていません。
本大学院では、生体からの様々な反応が、疾病や病態の形成・修飾にいかに影響を及ぼしているかを、特に、感染症、薬剤、臓器ストレスや生活習慣に対する生体反応に着目して、病態の本質にせまる研究を目指します。さらに、その結果を踏まえた新たな診断法や治療法の開発に取り組みます。現在進行中の研究内容の概要は以下に示します。
- 腸内フローラと生活習慣病の関連
- 腸内フローラの変化と大腸がん発がんに関する研究
- ピロリ菌が全身疾患におよぼす影響
- 腸内真菌と全身免疫能に関する研究
- 薬剤反応と自己免疫性疾患の関連
- HIVと感染症に関する研究
- 肝炎ウイルスの新規治療法に関する研究
- 消化器疾患や肝疾患の新規画像診断の開発
- 止血異常症の病態解析
- 前血栓症状態の解析
- 抗凝固症法のモニター
研究業績
2023年実績
論文(英文)
- Fukui S, Ikeda K, Kobayashi M, Nishida K, Yamada K, Horie S, Shimada Y, Miki H, Goto H, Hayashi K, Nakazawa Y, Mizutani H, Kamon T, Tanigaito Y, Kodama S, Kato T, Nishiura Y, Suga D, Terashima T, Ichikawa Y, Moritani I, Yamamoto A, Takaba K, Yasumoto K, Wada H, Shiraki K. Predictive prognostic biomarkers in patients with COVID‑19 infection. Mol Med Rep. 2023 Jan;27(1):15.
- Kobayashi M, Shimada Y, Fukui S, Shiraki K. Gastrointestinal: A wandering pancreatic adenocarcinoma. J Gastroenterol Hepatol. 2023 Feb;38(2):160.
- Biomarkers of Hypercoagulability in COVID-19. Wada H.J Clin Med. 2023 May 17;12(10):3525. doi: 10.3390/jcm12103525.PMID: 37240631
- Diagnostic and treatment guidelines for thrombotic thrombocytopenic purpura (TTP) in Japan 2023. Matsumoto M, Miyakawa Y, Kokame K, Ueda Y, Wada H, Higasa S, Yagi H, Ogawa Y, Sakai K, Miyata T, Morishita E, Fujimura Y; For TTP group of Blood Coagulation Abnormalities Research Study Team, Research on Rare and Intractable diseases, Health and Labour Sciences Research Grants from the Ministry of Health, Labour and Welfare of Japan.Int J Hematol. 2023 Nov;118(5):529-546. doi: 10.1007/s12185-023-03657-0. Epub 2023 Sep 10. PMID: 37689812
- Clot Waveform Analysis for Hemostatic Abnormalities. Wada H, Shiraki K, Matsumoto T, Shimpo H, Shimaoka M.Ann Lab Med. 2023 Nov 1;43(6):531-538. doi: 10.3343/alm.2023.43.6.531. Epub 2023 Jun 30.PMID: 37387486
- Platelet Activation and Thrombosis in COVID-19. Iba T, Wada H, Levy JH.Semin Thromb Hemost. 2023 Feb;49(1):55-61. doi: 10.1055/s-0042-1749441. Epub 2022 Jun 23.PMID: 35738296
- Thrombotic Mechanism Involving Platelet Activation, Hypercoagulability and Hypofibrinolysis in Coronavirus Disease 2019. Wada H, Shiraki K, Shimpo H, Shimaoka M, Iba T, Suzuki-Inoue K.Int J Mol Sci. 2023 Apr 28;24(9):7975. doi: 10.3390/ijms24097975.PMID: 37175680
- Predictive prognostic biomarkers in patients with COVID 19 infection. Fukui S, Ikeda K, Kobayashi M, Nishida K, Yamada K, Horie S, Shimada Y, Miki H, Goto H, Hayashi K, Nakazawa Y, Mizutani H, Kamon T, Tanigaito Y, Kodama S, Kato T, Nishiura Y, Suga D, Terashima T, Ichikawa Y, Moritani I, Yamamoto A, Takaba K, Yasumoto K, Wada H, Shiraki K.Mol Med Rep. 2023 Jan;27(1):15. doi: 10.3892/mmr.2022.12902. Epub 2022 Dec 1.PMID: 36453231
- The Detection of Hypercoagulability in Patients with Acute Cerebral Infarction Using a Clot Waveform Analysis. Kamon T, Horie S, Inaba T, Ito N, Shiraki K, Ichikawa Y, Ezaki M, Shimpo H, Shimaoka M, Nishigaki A, Shindo A, Wada H. Clin Appl Thromb Hemost. 2023 Jan-Dec;29:10760296231161591. doi: 10.1177/10760296231161591.PMID: 36872898
- Plasma Soluble Fibrin Is Useful for the Diagnosis of Thrombotic Diseases. Ezaki M, Wada H, Ichikawa Y, Ikeda N, Shiraki K, Yamamoto A, Moritani I, Shimaoka M, Shimpo H.J Clin Med. 2023 Mar 30;12(7):2597. doi: 10.3390/jcm12072597.PMID: 37048680
- Super Formula for Diagnosing Disseminated Intravascular Coagulation Using Soluble C-Type Lectin-like Receptor 2. Yamamoto A, Wada H, Tomida M, Ichikawa Y, Ezaki M, Shiraki K, Shimaoka M, Iba T, Suzuki-Inoue K, Kawamura M, Shimpo H.Diagnostics (Basel). 2023 Jul 6;13(13):2299. doi: 10.3390/diagnostics13132299.PMID: 37443690
- "Communication from the Scientific and Standardization Committee of the International Society on Thrombosis and Hemostasis on sepsis-induced coagulopathy in the management of sepsis": Comment from Wada et al. Wada H, Matsumoto T, Shiraki K.J Thromb Haemost. 2023 Jun;21(6):1677-1678. doi: 10.1016/j.jtha.2023.02.024.PMID: 37179075
- The Evaluation of Clot Waveform Analyses for Assessing Hypercoagulability in Patients Treated with Factor VIII Concentrate. Matsumoto T, Wada H, Shiraki K, Suzuki K, Yamashita Y, Tawara I, Shimpo H, Shimaoka M.J Clin Med. 2023 Sep 30;12(19):6320. doi: 10.3390/jcm12196320.PMID: 37834964
- Clinical Significance of Plasma Tenascin-C Levels in Recipients With Prolonged Jaundice After Living Donor Liver Transplantation. Shinkai T, Kuriyama N, Usui M, Hayasaki A, Fujii T, Iizawa Y, Tanemura A, Murata Y, Kishiwada M, Katoh D, Matsumoto T, Wada H, Yoshida T, Isaji S, Mizuno S.Transplant Proc. 2023 May;55(4):913-923. doi: 10.1016/j.transproceed.2023.01.028. Epub 2023 Mar 25. PMID: 36973145
- Sepsis-Associated DIC with Decreased Levels of Antithrombin and Fibrinogen is the Target for Combination Therapy with Thrombomodulin Alfa and Antithrombin. Wada H, Kawasugi K, Honda G, Kawano N, Uchiyama T, Madoiwa S, Takezako N, Suzuki K, Seki Y, Ikezoe T, Iba T, Okamoto K.TH Open. 2023 Feb 22;7(1): e65-e75. doi: 10.1055/a-2009-9073. eCollection 2023 Jan. PMID: 36846833
- Soluble C-type lectin-like receptor 2 in stroke (CLECSTRO) study: protocol of a multicentre, prospective cohort of a novel platelet activation marker in acute ischaemic stroke and transient ischaemic attack. Uchiyama S, Suzuki-Inoue K, Wada H, Okada Y, Hirano T, Nagao T, Kinouchi H, Itabashi R, Hoshino H, Oki K, Honma Y, Ito N, Sugimori H, Kawamura M.BMJ Open. 2023 Sep 18;13(9):e073708. doi: 10.1136/bmjopen-2023-073708.PMID: 37723115
- The antithrombin activity recovery after substitution therapy is associated with improved 28-day mortality in patients with sepsis-associated disseminated intravascular coagulation. Iba T, Tanigawa T, Wada H, Levy JH.Thromb J. 2023 Nov 2;21(1):112. doi: 10.1186/s12959-023-00556-6.PMID: 37919722
- Application of a scoring system in Japanese patients diagnosed with atypical hemolytic uremic syndrome to assess the relationship between the score and clinical responses to eculizumab. Wada H, Teranishi H, Shimono A, Kato N, Maruyama S, Matsumoto M. Thromb J. 2023 Apr 18;21(1):43. doi: 10.1186/s12959-023-00489-0. PMID: 37072821
- Reply to Ishikura, H. What Does Soluble C-Type Lectin-like Receptor 2 (sCLEC-2) × D-Dimer/Platelet (PLT) (sCLEC-2 × D-Dimer/PLT) Mean for Coagulation/ Fibrinolysis Conditions? Comment on "Yamamoto et al. Super Formula for Diagnosing Disseminated Intravascular Coagulation Using Soluble C-Type Lectin-like Receptor 2. Diagnostics 2023, 13, 2299". Wada H, Yamamoto A, Shiraki K, Shimpo H.Diagnostics (Basel). 2023 Dec 25;14 (1):42. doi: 10.3390/diagnostics14010042.PMID: 38201352
論文(和文)
- 和田英夫、市川由布子、 江崎実: COVID-19 の止血異常と血小板活性化、 日本検査血液学会雑誌第2023; 24: 448-459
- 和田英夫、江崎実、市川由布子、池田望: 修正凝固波形解析、血栓止血誌、2023; 34: 36-42
監修
- 和田英夫他11名:病気が見える、Vol.血液 改訂第3版、メディックメディア社、pp1-333、2023
治験・製造販売後調査等管理部門
患者様へ
現在実施中の治験について
現在当院では6件の治験を実施しています。
そのうち下記の疾患に対する治験に参加していただける方を募集しています。
ご関心のある方は、お気軽に実施診療科窓口までご相談ください。
実施診療科 | 対象疾患 | 組み入れ期限 |
呼吸器内科 | 好酸球性重症喘息 | ~2024.7.31 |
循環器内科 | 心不全 | ~2026.5.8 |
※左右にスクロールすると表がスライドします。
注意:
治験にご参加いただく場合の条件に当てはまらなかった場合や定員を満たしてしまった場合には、ご希望されても治験にご参加いただけない場合もありますので、あらかじめご了承ください。
依頼者様へ
治験
当院では治験業務支援機関の協力を得て治験を実施しており、審査は国立大学法人 三重大学医学部附属病院 医薬品等受託研究審査委員会、または特定非営利活動法人臨床研究の倫理を考える会へ委託しております。
治験のご依頼の際は、下記までご連絡ください。
E-mail:kenkyu@mie-gmc.jp(研究センター)
治験実績
製造販売後調査(副作用・感染症等詳細調査)等の手続き
各書類は下記よりダウンロードしていただけます。
製造販売後調査様式
副作用・感染症等詳細調査様式
共通様式
申請手順
上記より各種申請書類をダウンロードのうえ、作成いただきましたら、メール添付にて下記アドレスまでご提示ください。
確認の後、随時お返事いたしますので、修正等対応いただき、押印のうえ、7階 研究センターへご提出ください。(郵送可)
*覚書については規定様式のご用意がございませんので、貴社様式にてご提示ください。
*終了後は手続きが完了しましたら、請求書をお渡しさせていただきます。
各種申請書類事前提示先
E-mail:kenkyu@mie-gmc.jp(研究センター)
研究支援部門
臨床研究実績
倫理委員会開催予定
委員会開催については、本審査が必要な案件が提出された時点で調整し、実施しております。
申請資料提出期限は毎月15日および末日とし、迅速審査については、提出期限後速やかに実施しております。
規程・委員名簿・倫理委員会議事概要
規程・委員名簿・倫理委員会議事概要等については国立研究開発法人 日本療研究開発機構の研究倫理審査委員会報告システムに登録しておりますので、そちらよりご確認ください。
モニタリング・監査の受け入れについて
実施中の研究について、モニタリング・監査を実施する場合は、下記の様式にて遅くとも5日前までにご連絡ください。
研究情報の公開(オプトアウト)について
臨床研究をする際には、文書もしくは口頭で説明し、患者様の自由意志による同意をいただき実施します。一部の臨床研究(侵襲・介入なしの診療情報等のみ用いる研究や余った検体のみを用いる研究)については、国が定めた指針で「対象となる患者さまお一人ずつから直接同意を得る必要はない」とされていますが、オプトアウト(研究の目的など、研究の実施についての情報を公開し、拒否の機会を保障すること)が必要とされています。
当院で実施中のオプトアウトを用いた臨床研究は下記の通りです。
研究への協力を希望されない場合は各研究の研究担当者へご連絡ください。
※左右にスクロールすると表がスライドします。
体制・スタッフ
副理事長 兼 副院長 兼 中央検査部長 兼 研究センター長 兼 臨床研修センター副センター長 兼 感染症内科部長 兼 地域連携部長白木 克哉 (シラキ カツヤ) 昭和60年医学部卒業 認定資格 ・日本内科学会認定医/指導医/東海支部評議員、総合内科専門医/指導医 中央検査部副部長 兼 研究センター副センター長和田 英夫 (ワダ ヒデオ) 昭和53年医学部卒業 認定資格 ・日本内科学会認定医
・日本消化器病学会専門医/指導医/学会評議員
・日本肝臓学会専門医/指導医/学会評議員
・日本消化器内視鏡学会専門医/指導医/東海支部評議員
・日本超音波医学会専門医/指導医
・米国消化器病学会フェロー
・米国内科学会フェロー
・インフェクションコントロールドクターICD
・日本医師会認定産業医
・日本臨床検査医学会臨床検査専門医/管理医
・日本感染症学会専門医/指導医
・日本化学療法学会抗菌化学療法認定医
・日本エイズ学会認定医
・三重大学臨床教授
・三重大学連携大学院教授
・日本輸血・細胞治療学会認定医
・日本血液学会認定血液専門医
・日本臨床検査医学会臨床検査専門医
・日本老年医学会認定老年病専門医
・日本血栓止血学会認定医