小児外科

小児外科

 小児外科は、脳、心臓、大血管、整形外科の病気を除くこどもの一般外科の病気の診療を行っております。

診療方針

大竹 耕平

小児外科部長大竹 耕平

受診される皆様へ

 2018年11月1日より当院に小児外科が標榜されました。当院の小児外科の歴史は前身である三重県立医学専門学校・三重県立医科大学附属塩浜病院で、水谷民衛先生、山下孟美先生、西城英郎先生、橋本剛先生、天野信一先生、坂倉究先生らにより、三重県に小児外科という新しい芽が生まれたことにはじまります。その小児外科の芽は三重大学附属病院を中心に三重県で大きく根付き、そして時を超えて、三重県の小児外科医療の発祥の地である当院に新しい小児外科の芽が生まれました。

 当科では小児外科の専門医が主体となって、手術が必要なお子様の病気の診断・治療を行っています。

 「こどもはおとなのミニチュアではない」
 「手術で病気のこどもたちの未来をより良いものに!」

 小児外科とはいわゆる「小児一般外科」であり、当科では脳、心臓、大血管、整形外科の病気を除くこどもの一般外科の病気の診療を行っております。
 こどもは大人と比べて体が小さくて、弱いです。身体的、精神的にも発達段階にあり、年齢によって対応は大きく異なります。こどもについての専門的な知識を持った外科医、それが小児外科医であり、将来をになうこども達を誇りと情熱をもって治療しています。

 対象となるのは0歳から15歳まで、新生児期・乳児期・幼児期・学童期・思春期の病気ですが、15歳を超えても小児外科で手術した病気が関係する場合はそのまま小児外科で診療を行います。また、必要に応じて成人医療へ移行していきます。

安全で傷の小さい手術

 当科では、腹腔鏡を用いた単孔式手術や小切開での開腹手術など、お子様の傷が少しでも目立たなくなるような手術を行っております。もちろん、お子様に負担なく、安全に手術を行うことを一番に考えております。
 一般社団法人日本内視鏡外科学会認定の日本内視鏡外科学会技術認定医(小児外科領域)が常勤し、安心してお子様の腹腔鏡、胸腔鏡の手術を受けていただくことができます。

 虫垂炎:単孔式腹腔鏡補助下虫垂切除術(おへその中の傷だけで行います)
 尿膜管遺残(尿膜管洞):単孔式腹腔鏡補助下尿膜管切除術(おへその中の傷だけで行います)

日本小児外科学会認定の教育関連施設です

 2019年より当院は日本小児外科学会より教育関連施設に認定されております。
 日本小児外科学会認定の教育関連施設とは専門医育成のための専門研修施設群のひとつであり、小児外科専門医を目指す若手医師の修練の場として、患者様に安全で適切な医療を行うことができるよう心がけております。

NCD~専門医制度と連携したデータベース事業について~

 平成23年1月1日より、多数の学会・専門医制度が連携し、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上、治療成績の改善を目指すプロジェクト『一般社団法人 National Clinical Database』(NCD)の外科手術・治療情報データベース事業が開始されます。

 当院は、このNCDデータベース事業に参加し、より良い医療の提供に貢献したいと考えております。つきましては、平成23年1月1日より、外科系手術の情報登録を行いますので、患者の皆様にお知らせいたします。

 なお、詳細につきましては、下記ページをご参照ください。

 NCDに関するお知らせ https://www.mie-gmc.jp/content/page.php?no=20190222115703

当科での学術研究

 三重県立総合医療センター 小児外科では、学術研究「小児外科疾患に対する医療の改善を目指したデータベース作成と解析」を実施しております。この研究の目的は、小児外科の病気で当院を受診された患者さんの臨床経過を調べて、治療のさらなる向上を行うことです。対象となるのは年齢とは関係なく小児外科で治療を行うすべての病気の患者さんで、調査項目は個人情報を含まない医学的な情報(合併症の有無、治療経過等)のみです。患者様のお名前、住所などのプライバシーに関する情報が外部に漏れることは一切ありませんのでご安心下さい。
 この研究を実施するにあたり、研究者が製薬企業などからの資金提供を受けることはありません。


 ご協力のお願い https://www.mie-gmc.jp/files/20190324-105424-1.pdf
 ご協力いただけない方はこちらをご提出ください https://www.mie-gmc.jp/files/20190402-095532-15.pdf

かかりつけ医の先生方へ

 当科では小児外科専門医が主体となって、小児外科疾患の診療を行っております。
 小児外科とはいわゆる「小児一般外科」であり、当科では脳、心臓、大血管、整形外科の病気を除くこどもの一般外科の病気の診療を行っております。
 対象となるのは0歳から15歳まで、新生児期・乳児期・幼児期・学童期・思春期の病気ですが、15歳を超えても小児外科で手術した病気が関係する場合はそのまま小児外科で診療を行います。
 また、必要に応じて成人医療へ移行していきます。

診療内容

小児外科疾患

 鼠径ヘルニア、虫垂炎、停留精巣、臍ヘルニア、腹壁ヘルニア、肛門周囲膿瘍、肛門ポリープ、尿膜管遺残、胃食道逆流症、包茎、胆道拡張症、若年性ポリープ、頚部膿瘍、腹腔内膿瘍、中腸軸捻転、腸管重複症、小腸捻転、メッケル憩室、腸重積、上部消化管出血、食道異物、頚部腫瘤、臍肉芽腫、卵巣嚢腫、リンパ管腫、気管切開、胃瘻造設など

2019年診療実績

小児外科2019年手術数内訳

鼠径ヘルニア

 鼠径ヘルニアとは、おなかの中で開いた穴からおなかの中の臓器(腸、大網という脂肪の組織、女の子であれば卵巣など)が飛び出して、陰嚢や足の付け根のところがふくれる病気です。出てくるのが腹水という液体だけの場合は、陰嚢水腫、精索水腫、Nuck水腫などの名前の病気になります。飛び出した臓器が締め付けられ、飛び出した部分の血の巡りが悪くなることがあります。これをヘルニア嵌頓 といいます。嵌頓を起こすと飛び出した臓器はむくんで、お腹の中に戻りにくくなります。いつでも起こる可能性がありますので、痛みや腫れがいつもより強い、触るといつもより硬くて痛がる、腫れているところが赤い、不機嫌がつづくなどの症状に注意してください。嵌頓した腸を飛び出したままにしておくと、腸がつまり、血の巡りが悪くなり、腸が腐って破れる可能性があります。嵌頓が疑われる場合は、すぐに当院に連絡してください(平日日中は小児外科外来、平日夜間、休日は救急外来へご連絡ください)。
 鼠径ヘルニアは自然に治る可能性は低く、治療には手術が必要です。当科では生後6か月以降を目安に手術を行いますが、嵌頓の既往がある場合は手術を早めることを検討します。手術は鼠径部切開法と腹腔鏡手術の二つの方法があります。入院はどちらの方法でも、1泊2日~2泊3日です。

鼠径部切開法

 昔からされている方法であり、足の付け根のところを1.5cm程度切って、ヘルニアの袋を切離し、縛って閉じます。

腹腔鏡手術

 当科では腹腔鏡手術はMontupetの手術で行っており、おへそのところとその左右に3mmの傷の合計3か所の傷で、おなかの中からヘルニアの袋を縛って閉じます。おなかの中から観察しますので、反対側のヘルニアの有無が確認できます。反対側にヘルニアを認める場合は傷を増やすことなく同時に手術が可能です。症状がなくても、当科では47%のお子様で対側のヘルニアを認め、ヘルニアを認めない場合もそれが確認できます。

鼠径部切開法と腹腔鏡手術の違い

  1. 鼠径ヘルニアは症状がなくても認められる場合があり、腹腔鏡手術は症状のない方に鼠径ヘルニアがあるかどうか確認できます。
    →もしあれば、傷を増やすことなく同時に手術が可能です。なければないことも確認できます。
  2. 腹腔鏡手術は両側鼠径ヘルニアの場合、手術時間が短縮できます。
  3. 腹腔鏡手術は術後腸閉塞のリスクがゼロではないと考えられます。
    →ただし、現在、術後腸閉塞になったお子様はおりません。
  4. どちらも絶食の時間や入院の期間は同じです。
  5. 再発率は同じくらいと考えられます。

消化管内視鏡検査

 当科ではお子様の全身麻酔下の上部下部消化管内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)を行っております。お子様の消化管内視鏡検査を全身麻酔下に行い、身体的、精神的苦痛がないようにしています。ポリープなどを認め、内視鏡で切除が可能な場合は内視鏡的に切除を行います。当院には胃カメラ、大腸カメラともに大人用のものと小さなお子様にも対応できる細径のものがあります。

外来医師担当表

 
2診(初診・予約診)

大竹 耕平

緊急の場合は、担当日と関係なく対応をさせていただきます。
紹介患者さんの診療予約が可能です。詳しくは患者診療予約のお申し込みをご参照ください。

スタッフ紹介

大竹 耕平

小児外科部長大竹 耕平(オオタケ コウヘイ)

平成13年医学部卒業

認定資格

・日本外科学会専門医
・日本小児外科学会専門医/指導医/評議員
・日本内視鏡外科学会技術認定医(小児外科領域)
・日本小児血液がん学会認定外科医/評議員
・日本小児救急医学会認定小児救急スペシャルインタレストメンバー
・日本がん治療認定医機構がん治療認定医
・日本大腸肛門病学会専門医/指導医
・臨床研修指導医
・PALSプロバイダー
・JATECプロバイダー
・アソシエートメンター

橋本 清

医長橋本 清(ハシモト キヨシ)

平成20年医学部卒業

認定資格

・日本外科学会専門医
・日本消化器病学会専門医
・日本医師会認定産業医
・日本医師会認定健康スポーツ医
・日本小児救急医学会認定小児救急スペシャルインタレストメンバー
・JATECプロバイダー
・日本DMAT隊員
・日本がん治療認定医機構がん治療認定医
・インテュイティブサージカル合同会社da Vinci Certificate(Patient Side Surgeon)