インタビュー:専門機関の治療と検査①

 北勢呼吸器センターは呼吸器の疾患に対応できる様々な治療・検査を備えています。どんな特徴があるのか、ご紹介いたします。

呼吸器内科 医長 藤原 篤司 医師インタビュー

呼吸器内科医長藤原篤司 当院の北勢呼吸器センターは名前の通り、三重県の北勢地区を代表する呼吸器疾患の専門機関です。幅広い呼吸器疾患で悩まれている患者様を受け入れ、そして適切な治療へとつなげることが当センターの役割の一つです。

 当センターではできるだけ患者様に身体的な負担が少なく、正確な検査ができるようスタッフ一同取り組んでいます。特に咳や痰などの症状は軽視される傾向があり、専門機関への診察へとつながらないことが多くあります。しかし、きちんとした検査を受けることで肺がんなど隠れた病気が見つかることもあります。長い間咳が続く場合やおかしいと感じた患者様はただの咳や痰とは思わず、速やかに当センターのような専門機関への受診をお願いします。

治療

●気管支サーモプラスティ(BT)

BT 気管支が狭くなることから引き起こされる気管支喘息の治療の一つです。一般的には、吸入薬で病状の管理を行い、症状に合わせて薬物療法を行うのですが、それでも発作を抑えることが難しい方を対象にした治療法です。

 治療は3週間ごと3回の短期入院を要します。口や鼻から気管支内視鏡の先端に電極のついたカテーテルを出し、気管支の周りの筋肉に熱刺激を与えて気管支の空気の通り道を広くし発作を抑えます。通常、効果は持続すると言われており、重症患者様にとって金銭的・時間的負担の少ない治療です。

検査

●気管支鏡検査

 口や鼻から気管支鏡(いわゆる肺カメラ)を入れ、気管支の中を観察する検査です。例えば肺炎ではどんな痰が溜まっているのか、肺がんではどんな細胞なのかなどを調べたりと様々な病気の検査に使用されます。

●呼吸機能検査

呼吸機能検査 大きく息を吸ったり吐いたりして、肺の機能を調べる検査です。

●呼気NO検査

呼気NO検査 吐いた息に含まれる一酸化窒素の量を調べ、気管支にアレルギーがあるかどうかを調べます。

●モストグラフ

モストグラフ 呼吸抵抗の変化を3Dグラフで表示できる検査です。検査を受ける方は普通に呼吸をしていただくだけで評価ができます。

インタビュー・撮影/2019年8月7日(水)