平成30年度 三重県立総合医療センター 病院指標

医療法における病院等の広告規制について（厚生労働省）
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  3. 初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
  7. その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0～ 10～ 20～ 30～ 40～ 50～ 60～ 70～ 80～ 90～
患者数 1585 348 313 584 852 795 1194 2099 1352 321
【定義】
平成３０年度に退院した患者数を１０歳刻みに年齢階級別に集計しました。年齢は入院時の満年齢です。

【説明】
当院の入院患者さんは６０歳以上が全体の５割を占めています。また、当院は０～９歳までの患者が多い特徴があります。一つの要因として、北勢地域の「地域周産期母子医療センター」の指定を受け、ハイリスク妊娠の診察、治療および救急搬送の受け入れを行い、ＮＩＣＵでは新生児専門医師が常に勤務しており、２４時間体制で早産などによる低出生体重児や先天性の重い病気を持つ新生児を受け入れる体制が整っていることが考えられます。

診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症（その他）　定義副傷病 なし 234 5.71 6.19 0.00 1.44
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎　手術・処置等２ なし 144 5.90 6.14 0.00 2.60
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重2500g以上）　手術なし　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 133 8.47 6.17 1.50 0.00
030270xxxxxxxx 上気道炎 118 4.97 4.96 0.00 1.73
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎　手術・処置等２ なし 104 4.02 5.42 0.00 4.03
小児科はＲＳウイルスやマイコプラズマ等の感染症による肺炎・気管支炎といった呼吸器系の疾患や新生児系の疾患、腸炎での入院が多くを占めています。また、北勢地域の病院では最多の小児科医師を確保することで、時間外・休日対応を行える体制を整えることができ、積極的に他医療機関より紹介を受け入れています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア（15歳以上）：ヘルニア手術　鼠径ヘルニア等 80 4.80 4.96 0.00 68.98
060150xx03xxxx 虫垂炎：虫垂切除術　虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 55 5.07 5.49 1.82 38.89
060035xx01000x 結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍：結腸切除術　全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等,手術・処置等１なし,手術・処置等２なし,定義副傷病なし 49 14.59 15.30 0.00 71.45
060330xx02xxxx 胆嚢疾患（胆嚢結石など）：腹腔鏡下胆嚢摘出術等 44 6.52 6.52 0.00 53.77
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等：腹腔鏡下胆嚢摘出術等,手術・処置等１なし,手術・処置等２なし,定義副傷病なし 38 6.26 7.30 0.00 54.71
※院内標榜科は消化器・一般外科です。
日本内視鏡外科学会・技術認定医が常勤しており、上記診断群を含め消化器癌・良性疾患に対し、腹腔鏡下手術を積極的に行っています。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア（15歳未満）：ヘルニア手術　鼠径ヘルニア等 19 2.84 2.82 0.00 3.16
060150xx03xxxx 虫垂炎：虫垂切除術　虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 - - 5.49 - -
060150xx99xx0x 虫垂炎：手術なし,定義副傷病なし - - 6.78 - -
11022xxx02xxxx 男性生殖器疾患：陰嚢水腫手術等 - - 4.73 - -
060130xx01x1xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症（その他良性疾患）：食道アカラシア形成手術等,手術・処置等２-あり - - 34.28 - -
2018年11月より、新たに小児外科を標榜しました。小児外科とは、「小児一般外科」であり、脳・心臓・大血管・整形外科の病気を除く子どもの一般外科の病気の診療を行っています。また、小児外科専門医・日本内視鏡外科学会・技術認定医（小児外科領域）が常勤しており、上記診断群をはじめ、安心して腹腔鏡下・胸腔境下の手術を受けて頂くことができます。
乳腺甲状腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍：乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴うもの（内視鏡下によるものを含む。））等,手術・処置等２なし 36 9.97 10.59 2.78 63.86
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍：乳腺悪性腫瘍手術　乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わないもの）,手術・処置等２なし 17 7.29 6.23 0.00 60.18
130070xx99x0xx 白血球疾患（その他）：手術なし,手術・処置等２なし - - 8.87 - -
090010xx99x30x 乳房の悪性腫瘍：手術なし,手術・処置等２-３あり,定義副傷病なし - - 7.44 - -
070040xx99x2xx 骨の悪性腫瘍（脊椎を除く。）：手術なし,手術・処置等２-２あり - - 23.39 - -
※院内標榜科は乳腺外科です。
日本乳癌学会専門医が常勤しており、乳癌の手術から術後の化学療法・放射線療法、転移再発乳癌に対する治療も行っています。また、女性医師をはじめ、女性スタッフが中心となり治療を行えるよう心がけています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
160990xx97x0xx 多部位外傷　手術あり　手術・処置等２ なし 206 7.38 16.98 0.97 45.61
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折　人工骨頭挿入術　肩、股等 127 24.35 26.30 88.98 79.39
070230xx01xxxx 膝関節症（変形性を含む。）　人工関節再置換術等 83 22.96 24.26 0.00 73.65
160760xx97xxxx 前腕の骨折　手術あり 40 3.20 5.68 2.50 59.15
160740xx01xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼　骨折観血的手術　肩甲骨、上腕、大腿等　定義副傷病 なし 23 3.43 5.55 4.35 25.74
多部位外傷（膝の十字靱帯損傷、半月板損傷、反復性膝蓋骨脱臼、反復性肩関節脱臼、足関節の靱帯損傷等の複数の疾患）に対し、関節鏡下手術にて積極的に治療を行い、スポーツへの復帰に取り組んでいます。軟骨損傷に対して保険医療での培養軟骨移植術は三重県最初の施設認定を受けています。また、他院との病診連携に力を入れており、地域連携クリニカルパスを用いて急性期病院から回復期病院へ転院し、早期社会復帰を目指す体制を整えています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10未満）：手術なし,手術・処置等１なし,手術・処置等２なし,定義副傷病なし 35 20.89 18.72 62.86 66.26
070341xx020xxx 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　頸部：脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（多椎間又は多椎弓の場合を含む。）　前方椎体固定等,手術・処置等１なし 33 26.21 20.71 9.09 64.33
070350xx97xxxx 椎間板変性、ヘルニア：その他の手術あり 27 13.85 15.83 0.00 48.52
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷：手術なし,手術・処置等２なし,定義副傷病なし 27 10.67 7.35 7.41 63.89
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎：その他の手術あり,手術・処置等２なし 25 15.44 16.80 4.00 69.56
頭蓋内出血・血腫には頭部外傷といった外傷性の疾患や脳出血といった脳血管障害があり、その多くは緊急にて入院するため、緊急手術にも迅速に対応できるよう体制を整えています。頸椎、腰椎の変性疾患について、代表的なものとして頸椎症に対する頸椎前方除圧固定術や腰部脊柱管狭窄症に対する脊柱管拡大術、腰椎すべり症に対する腰椎後方椎間固定が挙げられます。術後、当院にて早期リハビリを実施する場合が多いため、術後の平均日数が長くなる傾向にあります。
救急医学科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷：その他の手術あり,手術・処置等２なし,定義副傷病なし - - 9.69 - -
160200xx9700xx 顔面損傷（口腔、咽頭損傷を含む。）：その他の手術あり,手術・処置等１なし,手術・処置等２なし - - 5.36 - -
160200xx99x0xx 顔面損傷（口腔、咽頭損傷を含む。）：手術なし,手術・処置等２なし - - 5.14 - -
160400xx99x00x 胸郭・横隔膜損傷：手術なし,手術・処置等２なし,定義副傷病なし - - 8.56 - -
160100xx97x11x 頭蓋・頭蓋内損傷：その他の手術あり,手術・処置等２-あり,定義副傷病あり - - 45.39 - -
※院内標榜科は救急・集中治療科です。
2018年度において救急・集中治療科で最も多かったのは外傷疾患（16で始まるDPCコード）で、全体の約8割を占めています。救急・集中治療科では、急性期病態を安定化し、二次障害を阻止します。引き続き治療を要する場合は他診療科へ転科をしています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍　手術あり　手術・処置等２ なし 89 7.62 11.87 0.00 68.38
040200xx97x00x 気胸　その他の手術あり　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 31 11.19 17.03 0.00 45.03
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍　肺切除術　気管支形成を伴う肺切除等 10 6.50 9.29 0.00 60.50
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染、膿瘍形成　手術あり　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 10 29.9 31.09 10.00 72.40
040020xx97xxxx 縦隔の良性腫瘍　手術あり - - 8.66 - -
ＣＴ等画像診断装置の進歩により、肺の末梢に存在する小さな肺癌が発見されるようになりました。肺の切除範囲が少なければ少ないほど呼吸機能が温存されるため、区域切除（癌病巣を肺葉がさらに細かく区画された区域単位で切除する）を患者さんの同意を得た上で積極的に行っています。呼吸器外科では、胸腔鏡手術により患者さんのQOL（生活の質）が保てるような手術を行うよう努めています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx01010x 弁膜症（連合弁膜症を含む。）　ロス手術（自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術）等　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ １あり　定義副傷病 なし 19 21.16 24.00 0.00 70.79
050163xx02x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤　大動脈瘤切除術（吻合又は移植を含む。）　腹部大動脈（分枝血管の再建を伴うもの）等　手術・処置等２ １あり　定義副傷病 なし - - 20.61 - -
050050xx0111xx 狭心症、慢性虚血性心疾患　心室瘤切除術（梗塞切除を含む。）　単独のもの等　手術・処置等１ １,２あり　手術・処置等２ １あり - - 26.73 - -
050161xx99000x 解離性大動脈瘤　手術なし　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし - - 17.40 - -
050050xx0101xx 狭心症、慢性虚血性心疾患　心室瘤切除術（梗塞切除を含む。）　単独のもの等　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ １あり - - 22.91 - -
心臓弁膜症の手術について、僧帽弁疾患では自己弁を温存する形成術を第一選択とし、大動脈弁疾患では人工弁置換術を基本として生体弁を用いるか半永久的な耐久の機械弁を用いるかは患者さんの年齢や合併症の有無を考慮し、患者さんと相談の上決定しています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍　腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 174 6.14 6.16 0.00 43.01
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍　卵巣部分切除術（腟式を含む。）　腹腔鏡によるもの等 110 6.07 6.28 0.00 44.55
120100xx02xxxx 子宮内膜症　腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 79 6.20 6.75 0.00 37.85
120260xx01xxxx 分娩の異常　子宮破裂手術等 71 8.54 9.63 0.00 34.23
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ　子宮全摘術等 63 2.03 2.96 0.00 35.56
産婦人科腫瘍や婦人科癌、周産期等を含む産婦人科全般における診療を行っています。上記診断群のうち、上位３位の診断群の病名は、子宮筋腫・卵巣のう腫・子宮内膜症を指します。いずれも良性疾患です。平均年齢より、妊娠可能年齢者が多く、より生殖能力を温存できるよう、腹腔鏡下での手術を積極的に行っており、症例数は県内一となっています。また、地域周産期母子医療センターの指定を受けており、正常妊娠から治療を要するハイリスク妊娠まで全ての妊婦さんに対応できます。NICU（新生児集中治療室）も完備しており、産婦人科医、小児科医が協力し、妊婦だけでなく新生児の治療も安心して受けることができます。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎　手術なし 19 5.37 5.43 0.00 35.53
030400xx99xxxx 前庭機能障害　手術なし - - 5.10 - -
030428xxxxxxxx 突発性難聴 - - 9.02 - -
030380xxxxxxxx 鼻出血 - - 5.56 - -
070520xx99xxxx リンパ節、リンパ管の疾患　手術なし - - 8.51 - -
最も多い診断群は、急性扁桃炎・扁桃周囲膿瘍等の病名でした。食事ができない場合や内服による薬物療法では十分な効果が得られない症例等の入院管理を行っています。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）　手術なし　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ ４あり　定義副傷病 なし　発症前Rankin Scale 0、1又は2 43 19.74 16.18 39.53 72.33
010230xx99x00x てんかん　手術なし　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 18 9.11 7.28 16.67 63.00
010060x2990411 脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）　手術なし　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ ４あり　定義副傷病 １あり　発症前Rankin Scale 0、1又は2 17 21.12 18.22 35.29 72.59
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作　手術・処置等２ なし 12 4.83 6.24 0.00 73.75
010060x2990201 脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）　手術なし　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ ２あり　定義副傷病 なし　発症前Rankin Scale 0、1又は2 10 19.10 16.16 50.00 75.90
※院内標榜科は脳神経内科です。
１位の脳梗塞の診断群は、発症３日目以内、エダラボンを使用した診断群になります。ＤＰＣコードの下２桁は、発症前RankinScale（発症前のおおむね１週間のADLを病歴等から推定）や副傷病名の有無によって異なります。救急患者を積極的に受け入れているため、当院に入院される脳梗塞の患者さんは、発症から３日以内がほとんどです。脳神経外科との合同チーム医療（脳卒中ユニット）を形成し、脳血管障害を中心に毎日２４時間迅速な対応を可能としています。当院では、脳梗塞発症後4.5時間以内の超急性期加療として、脳卒中学会ガイドラインに基づきｔ－PAを用いた加療も行っています。また、脳卒中患者における地域連携クリニカルパスの運用開始により、急性期を経過した患者さまのすみやかな回復期リハビリテーション施設への移行をはかっています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
080110xxxxx0xx 水疱症　手術・処置等２ なし - - 29.50 - -
080010xxxx0xxx 膿皮症　手術・処置等１ なし - - 12.51 - -
080250xx99x1xx 褥瘡潰瘍　手術なし　手術・処置等２ あり - - 34.48 - -
080250xx99x0xx 褥瘡潰瘍　手術なし　手術・処置等２ なし - - 24.71 - -
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 8.98 - -
治療は外用療法や内服療法が基本となっていますが、化膿部の排膿処置や感染性皮膚疾患の点滴療法なども行っています。例として、急性膿皮症の診断群の一つである、蜂窩織炎に対しては入院にて炎症を内服や点滴療法にて抑える治療を行っております。また、近年高齢化社会により増加している褥瘡の治療、予防ケアにも力を入れております。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１ あり　定義副傷病 なし 47 2.00 2.53 0.00 70.70
110070xx02020x 膀胱腫瘍　膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ ２あり　定義副傷病 なし 24 5.75 7.40 0.00 69.88
110070xx0200xx 膀胱腫瘍　膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ なし 19 8.37 7.20 5.26 73.74
11022xxx99xxxx 男性生殖器疾患　手術なし 11 5.73 9.02 0.00 53.27
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症　手術なし　定義副傷病 なし 11 10.27 12.58 0.00 70.82
２位と３位の膀胱腫瘍に対する経尿道的手術の診断群の違いは、術後２４時間以内に再発予防目的で抗癌剤を膀胱内に注入する場合としない場合で診断群が分かれました。尿路性器悪性腫瘍（膀胱癌・前立腺癌・腎癌・精巣癌など）の治療は手術のみならず、放射線療法や抗癌剤を使用した全身化学療法などの集学的治療を積極的に行っています。また、男性不妊症・男性更年期障害など男性特有の疾患を扱う男性外来を泌尿器科専門医が完全予約制で行っております。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍　手術なし　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ ４あり　定義副傷病 なし 101 7.68 10.00 0.00 71.26
040110xxxxx0xx 間質性肺炎　手術・処置等２ なし 52 15.52 19.06 1.92 69.27
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎　手術なし　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 48 20.46 20.92 37.50 84.29
040120xx99000x 慢性閉塞性肺疾患　手術なし　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 36 9.81 13.63 5.56 76.39
0400801499x002 肺炎等（市中肺炎かつ75歳以上）　手術なし　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし　A-DROP スコア2 34 13.91 15.17 5.88 82.62
北勢呼吸器センターは地域の医療機関と連携し、二次検診によって肺の悪性腫瘍の早期発見に力を入れ、発見後は積極的治療に取り組んでいます。肺の悪性腫瘍の治療は、手術可能例では呼吸器外科にて手術を行い、手術不能例は呼吸器内科で化学療法や放射線治療を行っています。また、生活の質を重視し、外来化学療法を推進することで入院期間の短縮や在宅期間の延長に努めています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患　経皮的冠動脈形成術等　手術・処置等１ なし、１,２あり　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 147 4.86 4.47 0.00 71.18
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患　手術なし　手術・処置等１ １あり　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 147 3.14 3.01 0.00 68.52
050130xx99000x 心不全　手術なし　手術・処置等１ なし　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 72 15.31 17.66 6.94 82.38
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患　手術なし　手術・処置等１ ２あり　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 67 3.30 3.15 0.00 70.88
050030xx97000x 急性心筋梗塞（続発性合併症を含む。）、再発性心筋梗塞　その他の手術あり　手術・処置等１ なし、１あり　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 48 12.08 12.52 2.08 68.19
１位の狭心症の診断群は、心臓カテーテル検査（心臓電気生理学的検査を含む）を指し、２位と４位の狭心症の診断群は冠動脈形成術を指します。冠動脈形成術は、心臓カテーテル検査と同様、大部分の症例で手首の動脈より治療を行っており、侵襲が少なく治療後も安楽に過ごせるよう勤めています。また、冠動脈バイパス手術が必要な場合、心臓血管外科医と密な連携をとりながら常に最適な医療が提供できるような体制を整えています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患（良性腫瘍を含む。）　内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術　定義副傷病 なし 87 2.75 2.67 1.15 66.79
060340xx03x00x 胆管（肝内外）結石、胆管炎　限局性腹腔膿瘍手術等　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 53 8.64 10.08 3.77 71.49
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患　手術なし 50 7.62 7.75 0.00 66.32
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄（穿孔を伴わないもの）　その他の手術あり　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 43 9.16 10.58 2.33 69.53
060050xx97x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍（続発性を含む。）　その他の手術あり　手術・処置等２ なし　定義副傷病 なし 32 8.38 10.42 0.00 72.81
２位は胆管炎や総胆管結石に対し、内視鏡的胆道ステント留置術や内視鏡的乳頭切開術を行う診断群です。消化器内科では、消化管癌や胃十二指腸潰瘍といった消化管疾患、肝臓癌、肝炎などの肝疾患、上記胆管炎や総胆管結石、胆道癌、膵臓癌などの胆・膵疾患等、消化器疾患全般について診療を行っております。
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準（※）		 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 38 10 13 21 - 12 1 7,8
大腸癌 29 45 35 44 - 27 1 7,8
乳癌 25 15 - - - - 1 7,8
肺癌 61 19 49 108 - 83 1 6,7,8
肝癌 18 11 11 10 - 31 1 7,8
※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約
【定義】
５大癌とは、胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌を指します。
ＵＩＣＣ病期分類とは、ＵＩＣＣ病期分類国際対がん連合によって定められた、
・Ｔ：原発巣の大きさと広がり
・Ｎ：所属リンパ節転移の状況
・Ｍ：遠隔転移
によって癌をステージⅠ期（早期）からⅣ期（末期）に分類するものです。複数回入院した患者さんはそれぞれカウントしています。
「初発」とは、当院において診断、あるいは初回治療を行った場合を指し、
「再発」とは、当院・他院に関わらず、初回治療終了後、診察した場合や、再発・再燃または新たな遠隔転移が出てきた場合を指します。
当院では５大癌のステージ分類をすべてＵＩＣＣで行いました。

【説明】
当院では、外科的治療、体腔鏡的治療、内視鏡的治療、化学療法、放射線治療といった治療を、患者さんの状態に合わせた集学的な治療を行っております。胃癌、大腸癌、乳癌は早期（ステージⅠ、Ⅱ）での来院が多く、肺癌はステージが比較的進んだⅢ期以上の来院が多いです。また、肺癌と肝癌は再発後来院し、治療を行う患者が他の癌に比べ多い傾向にあります。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数		 平均年齢
軽症 34 9.76 54.24
中等症 148 14.13 78.73
重症 38 17.13 83.79
超重症 - 5.60 82.80
不明 - - -
【定義】
ＤＰＣでは、医療資源投入病名と主病名、入院契機病名の３病名を必ず入力します。このＤＰＣデータの入院契機病名および医療資源投入病名が肺炎（ＩＣＤ１０がＪ１３～Ｊ８９で始まるもの）を出力しました。ＩＣＤ１０とは世界保健機関（ＷＨＯ）が定めた傷病に関する分類です。病名をコード化し、これを用いることにより世界の異なる国における傷病の状況を比較することができます。

この肺炎の重症度は、下記のＡ－ＤＲＯＰスコアを用いて点数化します。
・Ａ（Age：年齢）→男性７０歳以上、女性７５歳以上
・Ｄ（Dehydration：脱水） →ＢＵＮ２１ｍｇ/ｄＬ以上、または脱水あり
・Ｒ（Respiration：呼吸） →ＳｐＯ２　９０％以下（ＰａＯ２　 ６０Ｔｏｒｒ以下）
・Ｏ（Orientation:見当識） →意識障害あり
・Ｐ（Pressure：血圧） →血圧（収縮期）９０ｍｍＨｇ以下

上記は５点満点で１項目該当すれば、１点、２項目該当すれば、２点と計算します。
・軽症　：０点
・中等度：１～２点
・重症　：３点
・超重症：４～５点。ただしショックがあれば１項目のみでも超重症とする。

【説明】
平均在院日数から読み取る通り、重症度が上がると長い治療期間を要します。軽症の患者さんの平均年齢が５４歳に比べ、中等度から超重症になると高齢の患者さんが多くなっています。重症度が上がると長い治療期間を要し、平均在院日数も伸びる傾向にあります。また、平均年齢より、高齢の患者さんは重症化しやすい傾向にあることが分かります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 209 26.55 75.49 43.17
その他 18 24.67 77.28 4.85
【定義】
医療資源投入病名が脳梗塞（Ｉ６３＄）である病名を発症日から３日以内とその他に分けて集計しました。

【説明】
脳梗塞（Ｉ６３＄）は発症から３日以内の入院が圧倒的に多くを占めています。当院では、脳梗塞発症４.５時間以内の超急性期加療として、脳卒中学会ガイドラインに基づき、ｔ－ＰＡを用いた加療を行っております。脳神経内科と脳神経外科との合同チーム医療を形成し（脳卒中ユニット）、毎日２４時間迅速なる対応を可能としています。また、地域連携クリニカルパスの運用により、急性期を経過した患者さんのすみやかな回復期リハビリテーション施設への移行も図っています。
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K9132 新生児仮死蘇生術（仮死第２度） 26 0.00 41.58 3.85 0.00
K9131 新生児仮死蘇生術（仮死第１度） 10 0.00 18.40 10.00 0.00
k7151 腸重積症整復術（非観血的） - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
周産期母子医療センターは、開院時県内で始めてＮＩＣＵ（未熟児新生児集中治療室）の許可を受け、未熟児および病的新生児の診療が行われています。
また、年間にＮＣＰＲ（新生児蘇生法）Ａコース２回、Ｂコース２回、Ｓコース２回を開催し、院内の周産期スタッフのみならず、地域の周産期医療機関のスタッフ教育に取り組み、北勢地域の新生児予後の向上に尽力しております。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 87 1.21 4.16 0.00 54.75
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側） 65 0.91 2.11 0.00 47.65
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術（虫垂周囲膿瘍を伴わないもの） 54 0.61 3.43 1.85 38.61
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 48 2.63 13.06 0.00 71.81
K6335 鼠径ヘルニア手術 37 1.54 2.54 0.00 68.08
※院内標榜科は消化器・一般外科です。
消化器・一般外科では、食道癌、胃癌、大腸癌、胆嚢結石、虫垂炎、腸閉塞、鼠径ヘルニア、腹壁ヘルニア等疾患に対し、腹腔鏡下手術を積極的に施行しています。また、消化器癌の診療は、各臓器の癌診療ガイドラインに準拠し、早期消化器癌は、消化器内科と内視鏡的治療の適応を検討しています。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側） 18 0.61 1.00 0.00 3.56
K6335 鼠径ヘルニア手術 - - - - -
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術（虫垂周囲膿瘍を伴わないもの） - - - -
K667-2 腹腔鏡下噴門形成術 - - - - -
K804-2 腹腔鏡下尿膜管摘出術 - - - - -
小児外科では０歳から１５歳までの脳、心臓、大血管、整形外科の病気をのぞく、一般外科の手術を行っております。１５歳を超えても小児外科で手術した病気が関係する場合には、そのまま小児外科で診療を行っています。
乳腺甲状腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術（腋窩部郭清を伴わない）） 23 1.00 6.96 4.35 61.57
K4762 乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴わない）） 17 1.00 5.29 0.00 60.18
K4765 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術・胸筋切除を併施しない） - - - - -
K4766 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術・胸筋切除を併施する） - - - - -
K4764 乳腺悪性腫瘍手術（乳房部分切除術（腋窩部郭清を伴う）） - - - - -
※院内標榜科は乳腺外科です。
乳腺外科では、診療ガイドラインに準拠した治療を施行しており、早期乳癌にはセンチネルリンパ節生検術を適応しています。また、乳癌手術において各術式毎に治療プロトコールを設けています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術（大腿） 122 3.53 16.34 75.41 74.47
K0821 人工関節置換術（膝） 105 1.94 20.30 0.00 73.05
K068-2 関節鏡下半月板切除術 87 0.02 3.03 0.00 51.43
K0462 骨折観血的手術（前腕） 56 2.54 7.64 17.86 58.79
K0483 骨内異物（挿入物）除去術（前腕） 53 0.11 3.11 1.89 50.32
変形性関節症やスポーツ外傷に対し関節鏡視下手術を積極的に行い、北勢地区の関節外科基幹病院として診療を行っております。また、大腿骨骨折において、術後２週間ほどで地域連携クリニカルパスを用いて近隣病院に転院し、連携して患者さんの早期リハビリに取り組んでいます。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓切除） 34 2.32 17.62 8.82 71.53
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術（穿頭） 26 0.46 8.15 3.85 78.15
K1342 椎間板摘出術（後方摘出術） 25 1.92 8.48 0.00 49.60
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（後方椎体固定） 22 2.86 22.05 9.09 66.09
K1421 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（前方椎体固定） 18 4.11 26.39 11.11 61.22
脊椎固定術は、主に頚椎、腰椎の変性疾患（椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、後縦靭帯骨化症等）に対する手術です。脊椎脊髄外来では、脊椎・脊髄・末梢神経の手術治療を専門に行っております。慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術は、外傷性・非外傷性の慢性硬膜下血腫があり、緊急入院を必要とする患者さんがほとんどで、救急疾患に対する迅速な診断、治療を行っております。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は１肺葉を超える） 39 1.15 5.69 0.00 68.10
K513-4 胸腔鏡下肺縫縮術 37 7.43 7.35 0.00 50.08
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（部分切除） 36 1.11 4.92 0.00 68.81
K5132 胸腔鏡下肺切除術（その他） 14 1.14 4.57 0.00 58.36
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 - - - - -
当院では胸腔鏡下手術により痛みを和らげ早期の社会復帰ができるように努めています。肺に対しての手術は 胸腔鏡手技の習熟に伴い創のサイズを縮小し、５ｃｍ程度の切開創での胸腔鏡手術を中心に行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術（人工心肺不使用）（２吻合以上） 18 3.06 18.33 11.11 67.39
K5551 弁置換術（１弁） 16 4.44 18.00 0.00 72.00
K5606 大動脈瘤切除術（腹部大動脈）（分枝血管再建） - - - - -
K5607 大動脈瘤切除術（腹部大動脈）（その他） - - - - -
K5541 弁形成術（１弁） - - - - -
冠動脈、大動脈バイパス移植術とは、狭心症や心筋梗塞の患者さんに対してして行う手術です。この手術を行う際、体に優しく、安全性が高い「オフポンプ手術」を採用しています。人工心肺を使わないため、手術を受ける患者さんの身体への負担が軽く、合併症を有する患者さんや高齢の患者さんでもより安全に手術を受けることが可能となっています。腹部大動脈瘤の多くは無症候でいつの間にか大きくなり、他の疾患の精査で偶然発見されることが多いです。手術は、大動脈瘤を切除し、人工血管に置き換える人工血管置換術が一般的です。当院では、予定手術の場合、自己血輸血を行っております。自己血輸血とは、前もって患者さん自身の血液を採取し、病院内で保存しておき、手術時の輸血の際に自分の血液でまかなう輸血方法で、他人の血液を輸血することに伴う合併症や副作用を防ぐ意味で、非常に有効な輸血方法です。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡） 147 1.35 3.93 0.00 44.86
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 146 1.29 3.99 0.00 45.68
K8982 帝王切開術（選択帝王切開） 78 10.94 6.74 0.00 33.99
K872-3 子宮内膜ポリープ切除術 66 0.02 1.08 0.00 35.47
K863 腹腔鏡下子宮内膜症病巣除去術 57 1.26 3.95 0.00 35.95
産婦人科では、積極的に腹腔鏡下での治療を行っています。子宮筋腫や卵巣腫瘍、卵巣のう腫、子宮内膜症は、若い年齢の患者さんが罹患することが多く、平均年齢は他科の手術症例に比べ低くなっています。また、良性疾患に対する手術件数が上位を占めている理由の1つに、他医療機関より不妊治療目的にて、より侵襲性の少ない腹腔鏡手術の依頼が多いことが上げられます。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ｲ 膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用） 45 2.22 4.71 2.22 71.69
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 23 2.17 8.83 13.04 73.26
K8411 経尿道的前立腺手術（電解質溶液利用） 12 1.83 7.33 0.00 76.42
K7981 膀胱結石摘出術（経尿道的手術） - - - - -
K773 腎（尿管）悪性腫瘍手術 - - - - -
前立腺肥大症や膀胱癌に対する経尿道的前立腺切除術や経尿道的膀胱腫瘍切除術などの内視鏡的治療法である経尿道的切除術（ＴＵＲ）では、電解質溶液下で良好な切開性能が得られるＴＵＲｉｓ（TUR in saline）システムを採用し、良好な功績を得ています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術（その他） 130 2.02 3.30 0.00 70.62
K5972 ペースメーカー移植術（経静脈電極） 29 2.83 9.62 3.45 78.17
K5463 経皮的冠動脈形成術（その他） 21 4.67 5.24 0.00 70.86
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術（急性心筋梗塞） 20 0.10 13.45 0.00 68.50
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術（心房中隔穿刺、心外膜アプローチ） 20 1.20 3.50 0.00 70.10
経皮的冠動脈ステント留置術（ＰＣＩ）は多くが予定した入院で手術を行いますが、当院では、緊急性が高い循環器疾患に迅速に対応すべく、待機医を配置しています。発作性・慢性心房細動、心房粗動、発作性上室性頻拍などに対し、カテーテルアブレーション治療を行っております。また、ペースメーカー外来を設置し、ペースメーカーや植え込み型除細動（ＩＣＤ）を植え込まれた患者さんの診察を行っております。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ未満） 82　 0.51 1.87 1.22 66.59
K654 内視鏡的消化管止血術 56 0.64 14.88 8.93 72.96
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 49 1.37 16.49 16.33 72.33
K6871 内視鏡的乳頭切開術（乳頭括約筋切開のみ） 29 3.24 4.93 6.90 70.66
K6152 血管塞栓術（頭部、胸腔、腹腔内血管等）（選択的動脈化学塞栓術） 27 1.00 7.41 0.00 72.15
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（ＥＭＲ）は１泊２日で行っており、粘膜下層でより大きな腫瘍を治療する際は内視鏡的粘膜下層剥離術（ＥＳＤ）を行っております。胆道癌や膵癌による閉塞性黄疸に対する内視鏡的胆道ステント留置術や肝癌に対する肝動脈化学塞栓療法（ＴＡＣＥ）やラジオ波焼灼療法（ＲＦＡ）を行い、進行度により外科的手術、抗腫瘍剤治療、放射線治療を行っております。内視鏡センターは、消化器内視鏡専門医が所属し、消化管、膵臓・胆管、気管支などに対する内視鏡診断・治療全般を統括しています。
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 15 0.16
異なる 15 0.16
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 16 0.17
異なる - -
【定義】
医療資源投入病名が上記のものについて、入院契機病名と同一か異なるかで分け、出力しました。

【説明】
敗血症とは感染症によっておこる重篤な全身性の反応です。入院契機病名と同一の場合と異なる場合の割合は同じでした。平均年齢は73歳と高齢の方が多くを占めています。高齢であることや基礎疾患の影響により免疫力が低下するなど、様々な要因が考えられます。手術・処置等の合併症で一番多かった病名は手術にて留置した挿入物や移植片が経年とともに合併症を発症した病名です。
合併症は、患者さんの状態により引き起こされる確率は様々です。当院では、手術や処置を施行する場合、起こり得る合併症について、可能な限り事前に患者さんに説明した上で同意をいただくよう努めております。当院では、患者さんが安全に手術を受けることが出来るよう安全管理を徹底しています。
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